再生医療

事故や病気によって傷ついたり、無くなってしまった細胞や臓器の一部を修復、その動きの回復を目的とした治療法です。
再生医療は、自分で増える能力があり、様々な細胞に変化する事が出来る幹細胞(かんさいぼう)を利用します。
 

どんな病気に効果があるの?

1.椎間板ヘルニアなどの脊髄損傷

幹細胞が血管へ分化して、損傷部位の血流を回復することで、神経細胞の伸長を補助したり、脊髄全体の再形成を補助すると考えられます。

2.骨折癒合不全

幹細胞が骨の周囲にある骨膜や骨細胞、栄養を運ぶ血管に分化することで、骨折部位を修復します。

3.関節炎

関節部分の骨膜や軟骨部分が傷ついたりすると炎症を起こし、歩行が困難な関節炎になります。幹細胞を投与することで、関節に新たな軟骨や骨膜を形成させ、炎症や痛みを和らげます。

4.慢性腎不全

腎臓内血管の新生を促し、血流を回復することで、腎臓での濾過量を増加させると考えられます。

 

再生医療に関する よくあるご質問

Q.幹細胞って?

動物の体にある細胞は、もとになる細胞からいろいろな器官や臓器を形成する細胞に変化します。この変化を「分化」するといい、このもとになる細胞が幹細胞です。

もともと骨髄や脂肪組織に含まれる幹細胞は、筋肉、心筋、血管、骨、軟骨に分化することが知られています。
いわゆるiPS細胞やES細胞のような万能細胞とは異なり、分化する細胞が限られているのが特徴です。

Q.幹細胞療法って何?

イヌやネコから脂肪組織を少しだけとり、そこから抽出した幹細胞を活性化させ、ダメージを受けた組織やその機能を修復したり再生したりする治療法を指します。
その際用いる幹細胞は、静脈点滴にて投与する場合と、患部に直接移植される場合もあります。

Q.どのような病気に効果があるの?

幹細胞は、骨折癒合不全や脊髄損傷、また炎症性の関節炎・慢性腎不全で治療の研究が進められています。骨折癒合不全では、幹細胞が骨の周囲にある骨膜(こつまく)や、骨細胞、また栄養を運ぶ血管に分化することで骨折部位を修復していくと考えられています。
また、脊髄損傷では、幹細胞が血管へと分化し、損傷部位の血流を回復することで、神経細胞の伸長を補助したり、脊髄全体の再形成を促すと考えられています。慢性腎不全も同様と考えられています。

Q.どうやって脂肪や骨髄をとるの?

脂肪をとるときは基本的には全身麻酔下で行い、約10グラム程度の脂肪組織を採取します。

 

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